マツミの工場では、川脇塗装さんが渋墨を作っています。

この渋墨は、松煙墨(しょうえん)、柿渋、そして焼酎という組み合わせによって作られます。松煙墨は、松のヤニや枝を燃やして得られる煤から生まれる、深い黒色の顔料です。その美しい色彩と落ち着いた雰囲気は、古民家や古来からの日本の家屋をより美しくみせています。

松煙墨を膠(にかわ)で固めたものが書道で使用する墨です。水に溶けにくい松煙墨はアルコール(焼酎)で溶いていきます。

柿渋は青い未熟な渋柿から発酵させて作られる天然の抽出液です。その特性は防腐、防虫、防水に優れており、塗料や染料、さらには薬としても広く利用されています。出来上がった渋墨は懐石料理店の改修工事で使用します。仕上がりが楽しみです。