◆過去の痕跡が語る物語:焼夷弾の名残・西区・地震対策・耐震補強・耐震工事・築85年古民家の再生006

耐震補強工事中の名古屋市西区の築85年古民家再生現場では、改修箇所の基礎を作る準備を行っています。

解体工事の途中で、予期せぬ発見がありました。築85年を超えるこの古民家の梁に、かつての戦火の名残が残されていたのです。画像の中の梁を見ると一部が焦げていることがわかります。過去に火事でもありましたか?とお施主様に確認しましたら、戦時中の焼夷弾に焼かれたものだということでした。焼夷弾の痕跡、黒く焦げた梁がそびえ立つ姿は、過去の戦時の記憶を今に伝えるかのようでした。

当時のまま、この梁は建物を守り続けていました。その間、戦争の傷跡は忘れ去られ、時を重ねてきたのでしょう。焼夷弾の名残で黒焦げになった梁を目にした瞬間、その背後には数々の物語が隠されていることを感じました。戦争の時代を生き抜いた人々の姿、建物が見守った出来事、そしてその後の暮らしの営み。これら全てがこの古民家の歴史の一部であり、今回の再生プロジェクトにおいても重要な要素です。

この建物を修復し新たな命を吹き込むことで、この建物の過去を尊重し未来へつなげることになると感じています。

 


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