築90年の平屋古民家の再生工事がはじまりました。
再生工事が始まり解体を進める中で、小屋裏から一枚の「棟札」が姿を現しました。
「昭和拾壱年 子 拾月 拾五日」と記されています。 昭和11年(1936年)10月15日

小屋裏から見つかった棟札と上棟式の意味

そこに記されていたのは「上棟式」の文字と
「王與妙龍(おうよみょうりゅう)」
「龍響高天(りゅうきょうこうてん)」という言葉。
「王與妙龍」とは家を守る霊的存在・守護の象徴としての名と考えられます。
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王:尊い存在、中心
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與:与える、授ける
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妙:奥深い、神秘
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龍:水・守護・繁栄の象徴
「妙なる龍の力をこの家に授ける存在」という意味合いになります。
向かって左に記された「龍響高天」とは
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龍:守護・自然の力
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響:響き渡る
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高天:高天原(たかまがはら)=神々の世界
「龍の力が天に響き渡る」
「天と地をつなぎ、家を守る」という非常に縁起の良い言葉です。
龍は古くから水を司り災いを遠ざけ家や土地を守る存在として信じられてきました。
この棟札にも「この家が長く無事でありますように」という静かな祈りが込められていたのでしょう。
それにしても、不思議に感じます。
今のように、モバイルで調べればすぐ答えが見つかる時代ではなかったはずなのに、
当時の大工さんや住まい手は、こうした言葉を自然に選び、迷いなく棟札に刻んでいます。
きっとそこには、意味を“知識”として理解する以前に
「家を守る言葉」「願いを託す言葉」だと分かっていた感覚が当たり前のように共有されていたのだと思います。
古民家再生で受け継がれてきた、暮らしと想い
家づくりがただ住むための箱をつくることではなく、暮らしと時間、そして想いを未来へ手渡す行為だった時代。
90年の時を経てその想いが今、私たちの前に現れました。
今回の再生工事も単に古くなった部分を直すためのものではありません。
これまで大切にされてきた時間を受け止め次の世代へとつないでいくための工事です。
次の世代へ残すための古民家再生という選択
住まいは手をかけ想いを重ねることで年月とともに価値を失うどころか
時間とともに育ち、次へと渡せる資産になると私たちは考えています。
この棟札を納めた人たちがこの先の暮らしを思い描いていたように
今、私たちが行う一つひとつの仕事も数十年後あるいはその先の誰かへ確かにつながっていくものだと思っています。
目に見える新しさだけでなく目に見えない想いまでも受け継いでいくこと。
それが私たち松美建設の役割であり、私たちが古民家再生に向き合う理由です。
棟札に刻まれた祈りを胸にこの家がこれからの90年も大切に住み継がれていくよう
一つひとつの工程を丁寧に進めていきます。


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