古民家再生・古民家リフォームやってます

 

 

一軒の古民家との出会い

その古民家は、侵しがたい気品のようなものをたたえていました。2002年「とにかく残したい。何とかできませんか」と言われて出向いたのがI様邸。"古いから壊したほうが簡単"という世間の常識を吹き飛ばすような、 長い年月を経た建物だからこそ放つことのできる威厳と魅力をその家は持っていました。

マツミの古民家再生はこの出会いから始まったのです。

木の語る言葉を聞く

古民家を再生する時に決して忘れてはならないのは"この家がさらに何代にも渡って住み継がれていく"ということです。ただ太い梁や柱をバーンと見せてとりあえずの補強をして、というやり方では、古民家再生とは言いません。

再生とは命をよみがえらせること。歳月の重みに弱って息も絶え絶えになっている家をもう一度、根本から元気にさせることです。そのために絶対に必要なのがかつてその家を建てた大工が、何を思い・何に配慮して・何のために・そのような木の組み方や継ぎ方や、材を用いたのかを可能な限り正確に知ろうとする姿勢。木の語る言葉を聞くことです。

 

古民家は面白い。建物も人も元気に

古民家再生ってものすごく面白いんです。直していくとわかります。継ぎ方、組み方。
 私たちは、会ったこともないその大工の仕事ぶりを目の前にして、いつも驚かされます。

何度も言いますが、古民家再生はそんなに簡単ではありません。手を入れることによってまた何十年先まで生きていくだけの構造を確保できるかどうかを慎重に考えなくてはなりません。またお客様にとっても"壊して建替えた方が経済的なのでは?"という葛藤があることでしょう。

でも、一つだけ言えることは、建物を残すという作業の中には新しくつくることとはまた違う種類の不思議な癒しがあるということです。もしかすると古民家をよみがえらせることによって生き返らされているのは、私たち人間なのかもしれません。